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ユニバーサルリレー練習の様子(続き)

2019年10月高松市で代表合宿が行われました。
世界選手権の前にメンバーが揃う最後の機会です。
タッチを成功させるため、新たな工夫を取り入れます。
まずは、フォームを極力邪魔しない背中に、タッチのポイントを定めます。
さらに、大会でも認められる、チェックマークという目印も用意しました。
チェックマークは、コース上にテープを貼って、目印にできます。
高松選手がチェックマークを通過するを同時に、生馬選手がスタートします。
これまではおもに高松選手との距離は、17メートルでしたが、追いつきやすくするよう、50センチ縮めます。
しかし、生馬選手は正確にスタートしましたが、まだタッチが届きません。
脚ひとつ、さらに30センチ短縮します。
これほど細かく調整するのははじめてだそうです。
疲労のため、最後の全力疾走。チェックマークでの正確なスタート。そして、指先での繊細なタッチが実現しました。
タッチタイムは、5秒26。7月の大会の5秒51から、0秒25更新しました。
生馬選手「恐れず減速せずにタッチできた。ヘタしたら大会の中でもいちばんいい形だったのかなと思います。」と話します。
仲間への信頼と、高度なタッチワークで、100分の1秒を削り出す、来年の東京大会出場をかけた闘いが始まろうとしていました。

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ユニバーサルリレー世界選手権2019、試合の様子は?

パラ陸上ドバイ世界選手権2019のユニバーサルリレーは、2019年11月14日に予選、15日に決勝が行われました。
前例がない競技なので、手探りです。
各選手の走力の差が大きいので、健常者のリレーよりも難しく、リレーでタッチをすることだけでも難しいといいます。

3走に予定されていた高松選手、左足の肉離れによって欠場が決まりました。
アンカーの生馬選手は、「一番悔しいのは高松選手本人だと思う、この思いも背負ってしっかり走りたい。」と話していました。
チームは、新たなメンバー編成で大会に臨みました。

ユニバーサルリレーは、16チームがエントリーし、14日午前に4チームごと4組に分かれて予選が行なわれました。
「東京パラで金メダル」を目標に掲げる日本は、予選2組に登場しました。
ほかに、ロシア、ナミビア(タイは欠場)がスタートラインに並びます。
号砲とともに、1走の澤田優蘭選手(視覚障害)が塩川竜平ガイドと並び、力強くブロックを蹴ってスタートします。
軽度弱視の男子選手が単独で走るロシアに先行されるも、塩川ガイドが手を伸ばし、2走の井谷俊介選手(義足)の手にタッチしました。
反応よく飛び出していた井谷選手は、スムーズな加速でロシアの女子選手をとらえ、3走の竹村明結美選手(脳性まひ)にトップでタッチします。
竹村選手も懸命な走りで粘り、タッチゾーン内でアンカーの生馬知季選手(車いす)の背に手を伸ばします。でも、なかなか追いつけません。生馬選手も一瞬手を緩め、後ろを振り返りましたが、2人の差は縮まらず、生馬選手はそのままゴールします。結果は、タッチミスと判定され失格となり、決勝進出を逃しました。

試合後、1走の澤田選手は、「走りはこれまでで一番よかった。日本チームは世界で十分戦える。」と自信を見せ、2走井谷選手も、「スタートからスピードに乗り、後半も失速が少なく、3走に渡せた。」と手ごたえを話していました。3走の竹村選手は、「出だしはよく、スピードにも乗っていたが、タッチできなかった。今後の練習でがんばりたい。」と話しました。アンカーの生馬選手、「タッチを受け取れず、申し訳ない。練習では安定していたが…。」と悔しさを話しながらも、「精度をもっと高めて、東京パラリンピックで悔しさを晴らしたい。」と意気込みも話します。

決勝では、金メダリストを揃えた中国が優勝を万全にしようと、予選から一部選手を入れ替え、女子、男子、男子、女子という独特の選手編成で仕掛けました。層の厚いアメリカも、ベストメンバーで対抗します。
レースは中国が先行しましたが、最終車いす区間で男子を起用したアメリカが、中国の女子選手を抜き去り、世界選手権初代の金メダルを獲得しました。

ユニバーサルリレーは、この日1日で、世界記録が一気に1秒22も縮まりました。
チーム編成の事情からか、2チームが欠場し、日本を含む4チームがタッチミスで失格しました。
進化の可能性と難しさ、まだ発展途上の種目であることを示した世界選手権でした。
来年の東京2020大会では、どんなレースがみられるのか、大注目の競技です。

以上、ユニバーサルリレーについてでした!