2019年月、ドバイで開催されたパラ陸上世界選手権2019で初めて採用された競技、ユニバーサルリレー。異なる障がいの選手が力を合わせて走る、パラ陸上を象徴する種目とも言われています。4位以内で東京パラリンピック出場が決まる世界選手権2019、前例がない試合、どんなレースが展開されるのか、注目が集まります。
ユニバーサルリレーは、どんな競技なのか、選手や見どころ、世界選手権2019の様子など、気になったので調べてみました。

Sponsored Link

ユニバーサルリレーとは

ユニバーサルリレーは、異なる障がいの選手が力を合わせて走る競技です。
パラ陸上世界選手権2019で初めて採用されました。パラ陸上を象徴する種目とも言われています。

ユニバーサルリレーには、4つの障がい種別の選手が出場します。【()内:日本から出場予定の選手】
1走は、視覚障がいで、(澤田優蘭選手)ガイドランナーが参加する場合もあります。
2走は、義足などのクラス(井谷俊介選手)、
3走は、脳性まひ(高松佑圭選手、竹村明結美選手)、
4走のアンカーは、車いす(生馬知季選手)、
男女2名ずつを配置するのがルールです。
バトンは使わず、体の一部にわずかでもタッチすればOKです。
100メートルずつ走ります。
障がいや性別が異なり、スピードに差のある選手たちがリレーをするのは簡単ではなく、タッチすることも特に難しいポイントです。

Sponsored Link

ユニバーサルリレー練習の様子、見どころ

個々の能力は、海外選手に及ばない日本ですが、スムーズなタッチが強みであり、リレーのタイム短縮に繋がります。
日本の最新の世界ランキングは3位、世界選手権でもメダル獲得の有力候補です。

タッチワークにさらに磨きをかけるリレーの合宿が、2019年8月北海道苫小牧で行われました。
選手たちは、それぞれの練習拠点が異なるため、全員集まることができるのは多くても月に一回だそうです。
記録を更新するためには、ある課題があります。
スピードを上げると、3走が車いすの4走に追いつけません。
この区間は、互いに走るフォームが全く異なるため、難易度が最も高いと言われています。

3走の脳性まひの高松佑圭(たかまつゆか)選手と、4走の車椅子の生馬友季(いこまともき)選手。
これまで、車いすの生馬選手が減速してタッチをしていました。
コーチ陣の分析で、ユニバーサルリレーならではの難しさが浮かび上がりました。

7月に行われた大会の記録では、3走と4走がタッチをつなぐ40メートルにかかったタッチタイムは、5秒51でした(タッチタイム:タッチゾーンの40メートル区間に要した時間)。
メダル獲得の目標タイムは、5秒03。その差は、0秒48です。
3走と4走のタッチタイムは、他のどの区間より、目標との差が大きいことがわかりました。
ただ、タイムを縮めようと単純に車いすがスピードを速めると、惰性で急激に加速するため、3走が追いつけなくなってしまいます。

高野大樹コーチは、「3走の高松選手からしたら、もうちょっと併走したいと思っている間に(生馬選手が)パッと行っちゃう。一番ピンポイントで(タイミングを)合わせなきゃいけない部分だと思う」といいます。
一方、選手たちも、新たな種目に戸惑いを感じてきました。
個人種目男子200メートルで日本記録を持つ、4走車いす 生馬友季選手。
車いすの仲間とバスケットボールの競技経験もありましたが、異なる障がいの選手との関わりはほとんどありませんでした。
生馬選手「この障がいの組み合わせを聞いたときに、これで競技が成り立つものなのか、イメージが全然わかない感じだった、というのが第一印象。」と話していました。
生馬選手は、高松選手の走る感覚を想像できず、全力のスタートをためらうこともありました。
しかし、ともに練習を重ねるうちに、不安は克服できる、と思うようになったといいます。
生馬選手「本当に、リレーに力を注いでくれているという強い思いが伝わってくる、自分もそれに応えられるようにパーフェクトなタイミングで受け取りたい」と話していました。

次ページ:>ユニバーサルリレー練習の様子(続き)、世界選手権2019は?