円盤投げの日本記録保持者で、人工内耳をつけている難聴の選手として日本人初の2020年東京オリンピック出場という、前人未到の挑戦に期待がかかる湯上剛輝選手。
どんなプロフィールや経歴、生い立ちをお持ちなのでしょうか。
気になったので調べてみました。

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湯上剛輝選手のプロフィール

名前:湯上剛輝(ゆがみ まさてる)
出身地:滋賀県甲賀市
生年月日:1993年4月14日
年齢:26歳(執筆時)
身長:183cm
体重:107kg
出身校:中京大学
競技:陸上/円盤投げ
所属:トヨタ自動車

最近の主な記録:
2018年6月 日本陸上競技選手権 62m16★日本新★
→日本は世界のレベルとは大きく引き離されていましたが、この大会で湯上選手は1試合で日本記録を3回塗り替えて優勝。

2017年 第23回夏季デフリンピック競技大会(トルコ)
    デフリンピック 銀メダル

湯上選手は、両耳難聴で、人工内耳を装着しています。
人工内耳を外すと、ほとんど聞こえまえせん。
円盤投げは、トラック競技に比べると、スタートの音などがなく、競技中に音に頼ることは少ないですが、競技以外の部分で音が必要になります。
湯上選手は、競技中=円盤を投げるときは、人工内耳を外しています。
人工内耳を外して、何も聞こえない状態にすることで周りの雑音が消され、集中力が高まる、といいます。
湯上選手「何も聞こえない除隊なので集中しやすい、自分の世界に入りやすい。本当に澄み通った感じで競技に臨むことができるようになって、自分にしかない強みだと感じました。」
静寂の中で、感覚を研ぎ澄ませていきます。

湯上選手が円盤投げを始めたきっかけ

湯上選手は、普段は、人工内耳から入る音と口の動きを頼りに、相手の話を理解しています。
湯上選手は生まれたときから難聴でしたが、小さい頃はまだ聞こえており、発話を習得してから徐々に聴力が落ちていき、小学生6年生のときに、人工内耳をいれる手術をします。
家族は聞こえる人たちだったため、手話に触れるきっかけがありませんでした。

幼い頃から人一倍活発だった湯上選手、運動神経抜群、野球やサッカーが大好きな少年でした。
小学生の時、頭に人工内耳を埋め込む手術を受けると、激しい運動を止められてしまいます。
「頭に衝撃が当たる可能性のあるスポーツは避けたほうがいいと、障害を持っているからしかたがないのかな、と感じてしまいました。子どもながらにこれからの道を狭めてしまったような感じはありました。」
それでもスポーツを諦めきれず、選手同士の接触がない『投てき競技』にたどり着きました。

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人工内耳をつけていた湯上選手には大きな課題がありました。
人工内耳は、すべての音を拾ってしまうので、聞こえる選手よりも競技場で飛び交う声や音に心を乱されやすい傾向がありました。
そこで、人工内耳を外し、あえて聞こえない状態にして競技に臨むことにしました。
すると、みるみる記録が伸び、高校3年生のときには、国体で3位入賞を果たします。
「盛り上がっている雰囲気を自分も聞きたいと思って(人工内耳を)ずっとつけていたんですけど、それだと、自分に集中するんじゃなくて周りのことに集中してしまうから、やめたんですよね。」

高校3年のとき、中京大学のオープンキャンパスにいったとき、室伏重信さんに声をかけられ、中京大学に進学することになりました。
大学では、1年~3年のときまで室伏重信さんに教えを受けながら、ウェイトトレーニングに力をいれます。

そして迎えた、2018年陸上日本選手権、国内最高峰の大舞台。その才能が一気に開花しました。
3投目で、61m02という、日本新記録をたたきだします。
湯上選手「あのときは本当に、一投一投、良くて喜ぶけれど、投げる瞬間にスッと入れるような、すごい集中力があったと思います。」
さらに5投目、このときの湯上選手は、集中力の極限”ゾーン”に入っていました。
62m16、塗り変えたばかりの日本記録を1m近くも更新し、優勝。日本王者に輝きます。

聞こえないハンディを、強みにかえて掴んだ栄光。
一気に、オリンピック出場最有力候補に躍り出ました。
「デフ、ろうの陸上競技としては、本当に、僕がオリンピックに出ることができれば、日本人で初めてオリンピックに出ることになると思う。」
「そういう姿を見て、『自分でもオリンピックに出られるんだ』という希望を持ってほしいです。
僕の活躍を見て、どんどん他の(聞こえない)選手、後続の若い選手がついてきてくれるようになれば、本当にうれしいと思っています。これからも頑張っていきたいと思います。」

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